梅雨だく

梅雨入りしたらしい。

通年、汗と雨でびちょびちょの私からしたらどうでも良いが。
洗濯物がなかなか乾かないのが辛いところ。

生乾きのレーパン、湿ったヘルメット、乾かぬバーテープ...
じゅわ〜っと広がる、イヤな湿り気はあまり好きではない。

機材にとっても厳しい季節である。
バイクは連日晒される雨と跳ね返りの泥で、毎日ドロドロになってしまう。
泥水は機材にダメージを与えるだけでなくて、パフォーマンスにも影響してしまう。

特にチェーンが受ける影響はとても大きく、オイル切れや砂が噛み込むことによってパワーロスが発生している。
洗車した後にクランクの軽さは感じたことはないだろうか?
パワーメーターがなくても、ハッキリとその差を感じ取れるくらいのパワーロスが発生している。

最大限のパフォーマンスを発揮するためにも、チェーンオイル選びは重要。
普段のトレーニングもレースも、チェーンオイルにはWAKO'S CHAIN LUB Liquid "POWER"を使用している。
このオイルの滑らかさとクッション性は一級品である。
POWERもかなりの粘度があるので、ある程度の雨天でも対応できる。

ただ、4時間くらい走るとチェーンが砂を拾ったり、コマのローラーからオイルが抜けてしまうのはどうにも避けられない。
オイル切れこそあまりしないけども、パフォーマンスには明らかに影響を及ぼしている。


ハードなコンディションで長時間に及ぶレースやトレーニングになりそうならば、WAKO'S CHAIN LUB Liquid "ETREME"を使用する。
POWERやSPEEDよりもチェーンワックスに近い性能で、チェーンのコマ内部にオイルの皮膜を形成する。
MTBやシクロクロスといったハードなコンディションにも耐えうる。


優れた耐久性を発揮させるためには、チェーンなどの駆動系をしっかり洗浄しなければならない。
汚れが残ったまま塗布してしまうと、しっかり定着しないからである。

WAKO'Sのオイルを落とし切れるのは、やはりWAKO'Sの洗浄剤である。
使用するのはPARTS DEGREASERとCHAIN LUB。


PARTS DEGREASERで駆動部の油汚れを落としていく。
チェーンに手をつける前に、まずはディレーラーやチェーンリング、プーリーにこびりついた油泥汚れを落とすこと。
ここが綺麗になっていないと、いくらチェーンを洗ったところでいつまでも綺麗にならない。

次にチェーンを洗う。
ポイントとしてはディグリーザーを”塗る”のではなく、ひとコマひとコマにしっかり馴染ませてローラーを回すこと。
そうすることで表面の汚れだけでなく、チェーン内部にも溶剤が届いて、洗い流すことができるようになる。


中性洗剤の”泡”で、しっかり洗い流してゆく。
駆動系には海綿スポンジが適している。
金属部や尖った部分を洗っても、切れたりボロボロになったりしないので、とても作業がしやすい。

チェーンは片側からスポンジを押し当てながら回すことで、コマのローラーを一方向に回転させられるので、しっかり内部まで洗える。
駆動系は洗剤で洗った後に、もう一回水だけで同じ要領で洗うと、完全に脱脂しきることができる。


チェーンオイルを差す前にはCHAIN LUBを可動箇所に差すこと。
CHAIN LUBには水を弾き出す”水置換性”があるので、可動部に残った水分を取り除くとともに、注油も完了させる。
もちろんチェーンにも差すことで、チェーンに残った水を取り除いてオイルを塗布するのに最適な状態にしておくことが出来るのだ。

ディレーラー、ブレーキのキャリパー、各ワイヤーの接触部に差していく。


いよいよ、EXTREMEを塗布していく。
チェーンの繋ぎ目から、ひとコマひとコマに丁寧に。
EXTREMEとの名とは裏腹に、中身は水かと思うくらいにサラサラ。
3滴も差すと下にポタポタとオイルの滴が落ちてくるほど。

6時間置くと溶剤が揮発して、チェーン内部に皮膜が形成される。

そのサラサラ具合に心配もしてしまうだろうが、走り出してしまえばその心配も杞憂に終わった。

SPEEDにかなり近い感じだが、シャキシャキ感というよりはEXTREMEは少し粘り気を感じる。
POWERを常用している人からすると、少し硬く感じるだろう。
そこはオイルとワックスの差のようである。

要の耐久性であるが、雨天でも確かに走り始めと走り終わりではチェーンの感触の変化があまり感じられない。
心なしか、チェーンやスプロケが拾う砂の量も少ない気がする。

抵抗を減らすオイルを使用しても、オイルが落ちてしまっては元も子もない。
ロードレースという長時間、様々な路面状況や天候に晒される競技では、このようなオイルの耐久性は信頼・安心できる。

オイルひとつで、走りは大きく変わる。
EXTREM、POWER、SPEEDと、場面に応じての使い分けや混合はもちろん、実は負荷に応じた最適な粘度やオイルの性質というのも変わってくるのだ。

意外とチェーンオイルにこだわる人は少ないと思う。
パフォーマンスに直結する部分であるので、試してみてはいかがだろうか。

WAKO'S

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