悩み 3

持論がある。

”練習ホイールには、練習ホイールたるホイールを”

安い、重い、進まない、潰しが効く、壊れない、見た目、手組み...
レースも練習も同じ条件で走るべき、という考え方もあるので、何を持って”練習ホイール”とするかは各自の判断にお任せするが...
完組ホイールの高性能化、パワーメーターによる練習管理で、以前ほど練習ホイールと決戦ホイールの明確な区別は無くなってきているように思う。

初めてフランスに渡った頃、チームからは”手組みの練習車輪”と”手組みの決戦車輪”を支給してもらっていた。
確か、”去年組んだ”か”今年組んだ”か、の違いだけだったと思う。
帯同するメカニックがいなかったので、自分でも容易にメンテナンスができるように手組みを使うことになっていたのだ。
”予算”、という理由もあったのだが...

すでにアマレースでもカーボンホイールが主流になっていた、仏輪界。
周りの選手はみな、コンポは下位グレードではあったりすれど、走りに直結するホイールはフルカーボンチューブラーのフラッグシップ。
そんな集団に、風唸る丸スポーク32Hの”鉄下駄”を履いてレースに挑む、日出ずる国 Japonからやってきたsamouraï、数名。
フランス人チームメイトからは「これでレース走るのか?」と驚かれ、周りの選手からは完全に「いまどき手組みかよ」と、ナメられ、好奇の目で見られていた。
パリ〜ルーベやツールドフランドルでは、まだギリで手組みのホイールを履いている選手がいた頃である。

しかし、そんな奴らを相手に展開して着に絡み、チームメイトは優勝(自分は手組みでは勝てなかった...)を重ねると、案外何でもいいんじゃないかと感じていた。
ケバブのソースはもちろん、サムライ派である。

チューブラーのカーボンホイールなんて、エリートになるまで履いたことがなかった(TTを除く)ので、ホイールの違いなんて重い軽いくらいしか無いもんだと思っていた。
そしていざ、チームからフラッグシップのカーボンホイールを借りれるようになると、その走りの軽さに驚愕したものであった。

さて個人的に、練習ではレースの時に履くホイールよりも、”重くて、やや柔らかめ”なホイールを履きたい。
もともと線が細くて筋力が強い方ではないので、練習中ではつい軽いギアに落としたくなってしまう。
ケイデンスを上げることは良いのだが、それがクセになってしまうとトルクが落ち込んでしまい、シーズン途中で出力の頭打ちに悩まされてしまうことがあったりする。
出力はトルクとケイデンスと定数をかけるとはじき出されるので、ペースが上がった時にトルクの限界がくると、ケイデンスを上げ続けなければならなくなってしまう。

またペダリングにも影響してきて、自分は一定のトルクで踏み続けるようなペダリングなのだが、ホイールに多少の柔らかさがあった方が意識しやすい。

あと、疲労度にも関わってくると感じてる。
路面の凹凸や、脚への踏み返しなどで、長期的なトレーニングでは柔らかめなホイールが好み。

昨年はRscing 3を練習用として履いていたが、いかんせんレーシングモデルとして十分な高性能なホイールだったので、実は贅沢な悩みだったり...


そんな折、今年から練習用にはFULCRUM Racing 7 LGを使用している。
練習に適した、クリンチャータイプ。1763g。


フロントホイールはラジアル組み。
エントリーグレードでも珍しくなくなってきた。
前後でリムハイトが異なり、前後それぞれの特性に合わせた高さになっている。


最近の流行である25c〜の太いタイヤが性能を発揮できるようにワイド化されたリム(内側17c、外側23c)は、ブレーキ面も切削加工されている。


スチールスポークは、トレーニングでのハードな使用に耐えうる耐久性を持ち合わせているだろう。


リアホイールは特に、トップグレードのテクノロジーが組み込まれていて、エントリーグレードながら非常にパフォーマンスが高く感じる。


FULCRUM、といえば”2:1(ツートゥワン)”と呼ばれる、スポークの組み方。
ドライブ側と反ドライブ側の組み方と本数を変えることで、スポークに均等にテンションがかかり、ホイールの安定化と駆動効率の向上が図ることができる。
このエントリーモデルで搭載されるとは、よい時代になったものである。


またリムは左右非対称の形状をとって、駆動効率の向上に貢献している。


1763gという重さはRacing 3(1555g)と持ち比べると、やはり少し重く感じてしまうだろう。
自転車を持ってみると、「...おっ?」と感じる。
そんなRacing 3と比較してみる...

走り出してみれば、手に持った重さのような”走りの重さ”というのは、あまり感じない。
ワイドリム化の恩恵でもあるのだろうか、転がる感じが良い感触で、巡行するとコロコロと軽く感じる。不思議だ。

リムの重さ?か全体の剛性?だろうか、スプリントやトルクのかかる場面では少々モタつく感じはあるが、走っているうちに気にならなってくる。
むしろ、練習用としては踏み応えがあって好きな乗り味。

”FULCRUM”というだけあって、ハブの精度はかなり高くて硬さを感じるし、ホイールの回転は非常に滑らか。エントリーグレードながら調整も可能。
オーバーサイズのハブ・フランジで、非常に安定したペダリング・乗り心地。
やはり、フルクラムのハブはよくできていると思わされるだろう。

トップグレードのようなパリパリな軽快感はないものの、マイルドな踏み味なので脚にこない。
縦剛性は高めだが、横剛性はやや低め?だろうか。


やはり、信頼できる耐久性が非常に安心できる。
ロングトレーニングへ行ったり、山の荒れた道へ突っ込んだりしても安心感がある。
使い始めて半年経つけども、まだ全然振れたりしていない。


ハードな登坂がなければ、レースでも使えると思う。
実際AACAでは、練習からそのままRacing 7 LGを履いたままレースを走っている。
トップグレードと比較されてしまうと分が悪いが、剛性や耐久性は十分レースでも使用できるものがあると思う。

他のレース数日前には、フィーリングやブレーキタッチの変化に慣れるために、レース用ホイールで脚を慣らしている。

エントリーグレードでここまでのしっかりした性能があるとは、正直驚いた。
ルックスも、シンプルでカッコいいし。

練習ホイールについて、どんなホイールが好みか、お聞かせ願いたい。
ホイール談義は、尽きないものである...

FULCRUM

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