uvex race 9はルックスだけじゃなくて、あらゆる点でとにかく感動するほど進化していますよ、ということを切に訴えたい話


そう、そうなのである。
すでにお気付きの方もおられると思うが、KINAN Cycling Teamの選手の頭部を守ってくれるuvexのヘルメットが、uvex race 9としてモデルチェンジ。


先の東日本ロードクラシックから投入されて、快適な被り心地を得ることができた。


まず被ってみて最初に感じたのは、形状の変化。
コンパクトに、そして内側はかなり円形の形になったと思う。
典型的な日本人型の頭をしている私からすると、点で接する部分が本当に皆無で、額、頭頂部、側頭部、後頭部を面で均一に、ニット帽でも被っているように密着するフィット感である。
これを被ったまま寝てしまいたいという、そんな安心感さえ覚えることができるだろう。

これは万が一の安全の観点からも非常に重要で、衝撃が加わった際にヘルメットがズレるということがあってはならない。
ストレスなく、しっかり密着できているのは非常に大切なことである。
自分に合っていないヘルメットは、やはり痛みやストレスを感じたり、簡単に定位置からずれてしまったりするもの。


とはいえ、人の頭の形なんぞ百人百様。
それでも快適なフィット感を可能にしているのが、高さ・幅を調整可能にしている2k IASシステムという半円のアジャスター。


このアジャスターにより、自分が最適に感じるフィット感を出すことが簡単にできた。


一体どこで頭を支えているのか分からないくらいにストレスがない形状なので、使用するパッド数も減っている。
パッドを詰め込むことによって密着感を得ていないところが、非常に好感が持てる。
パッド自体も従来のものよりも非常に速乾性に優れて、なおかつ柔らかい素材に変更されている。


手に持って感じるのは、軽さ。
私の使用する53-57cmサイズで285g。
軽いだけではなく、コンパクトにシェイプアップされたデザインによる恩恵か、重心バランスが非常に良く感じられるので、重量以上に軽く感じられる。

これはヘルメット全体を覆う硬いシェルに直接、衝撃吸収を担うEPS素材を。
そしてベンチレーションから垣間見える赤いケージは、頭部全体を前後の2つのパートに分けることによって、軽量化と保護性の向上に役立っているとのこと。


シェル部分が増えて安全性が向上しているのは、目で見ても手にしても感じられた。
ただ一つ心配になったのは、通気性。
ベンチレーションの数はrace 5よりも明らかに減っている。

でも、ベンチレーション数で通気性を確保するのは、もう昔話である。
ヘルメット内に取り込む空気の量を確保するよりも、効率的な通気性を確保する方が余程涼しく感じる。

ということを、このrace 9を被って改めて感じたのであった。
正直、通気性に関してはrace 5よりも進化しているなと感じることができた。


そして、これ!
そこかよ!と言われてしまうかもしれないが、今まであるようで無かった、顎紐の耳の部分のガイド。
このYクリップを見た瞬間には心躍った。

新しいヘルメットを新調したり、ヘルメットキャップを被ったり、髪が伸びてきたり切ったりしたり、微妙に顎紐が耳にかかって煩わしいと感じることは無いだろうか?
顎紐が耳に擦れると結構痛かったりするものだが、耳元にYクリップさえあればもう大丈夫であろう。


耳元の余裕を確保すると、擦れを防ぐというだけではなくて、顎紐をしっかり締めても快適に感じるということにも気づいてしまった。

更に、アイウェアのsportsstyle 104 vとの相性がより高まった。
見た目というだけではなく、ヒンジが丁度いいところに、ヘルメットと干渉しないでベストポジションに、スッと収まるようになった。

細かい所を、競技者目線で、妥協なくとことん突き詰めて作られたと思われるヘルメットになっている。
最初に被ったあの心地良さの感動を、ぜひとも感じて欲しいのだが...


race 9もかなりエアロ感が出ているが、より空力性能を突き詰めたEDAeroも使用する。
平坦コースやクリテリウム、TTなどのスピードレースで、非常に有利に働くエアロヘルメット。


アジャスターにはBOAシステムを使用していて、機能性と信頼性が確保されている。
重量も305gと軽量なので、普段のトレーニングやシティライドでも使用できる。

実際、EDAeroとは(Every Day Aerodynamics)とのことだそうな。
ツールド栃木の最終日はEDAeroを着用していたが、派手に落車して体もバイクもボロボロになったものの、頭部をしっかり保護してくれていた。

次のレースでは、キナンの選手が使用しているヘルメットに注目して欲しい。

様々なメーカーがあるヘルメット市場。
そんな中で、ヘルメットやアイウェアを始めとした多くのプロテクションギアを世に送り出しているuvexは、まず安全性を第一に突き詰めている。
信頼できる厳しい安全基準をクリアした上で、最先端の機能を盛り込んだプロダクトを提供する画期的なメーカーである。

race 9やEDAeroも信頼できる安全性を持ちつつ、競技の際にはアドバンテージをもたらしてくれる頼もしいヘッドギアとなってくれるだろう。

とにかく試着できる環境があれば、race 9を試着して欲しい。
間違いなく、ヘルメットに求める性能のブレークスルーを起こしているということに気づくに違いない。

いや、マジで。

uvex

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