もしもの

夏の祭典、鈴鹿ロードが始まった。
初めてレースに出られるという方もおられるのではないだろうか。

自転車レースにはつきものの、”落車”。

自転車に乗る際には、絶対に転ぶものだと思って走った方が良い。
自分で思っている以上に、自転車という乗り物は危険な乗り物で、危険なことをしていると考えた方が良い。

普段の練習や走行でも、今一度初心に戻って、危ない走りをしていないか顧みてみよう。

まずは、自分が落車しないために。
道路の補修跡の縦溝やグレーチングの隙間などに、まっすぐ突っ込んではいないだろうか?
濡れた路面やオーバースピードでコーナーに突っ込むのも危険。
2輪で走る自転車で前輪のコントロールを失えば、どんなプロフェッショナルでも即落車に繋がる。
タイヤがはまりやすい溝や、濡れた路面などは本当に注意が必要。

綺麗な景色に気を取られたり、ボトルや補給食を取ろうとしたまま走ってしまっていたり?
進行方向の状況を常に把握して、路面に異常はないか、コントロールが難しい箇所が出てきたりしないか、常に注意を払おう。

走るときは目の前に、いつ、何が現れても対処できるように心がけたい。

次に、事故に遭わないために。
自分が置かれている状況を、常に把握しておくこと。
車道を走る際には、なるべく車線の狭い、車の往来の激しい道路は避けて通ろう。
法律的に軽車両として車と同じ扱いをされたり優先されるからといって、車と張り合って物理的に負けるのは自転車だ。
また、自分が悪くなくても、相手の不注意で事故に巻き込まれることだって有り得る。
自分の身の周りにはどんな危険が迫っているのか、よくアンテナを張っておくこと。
意地張って泣きを見るのは自転車だし、車の立場にもなって自分の走りを俯瞰してみよう。

普段の走行中は、道路は規制されていないし、レースではない。
交通ルール・マナーを守って、人に迷惑をかけないように。
グループ走行や著しく車の邪魔になるような道では、リスペクトの念を持って、お互いが気持ちよく走れるように配慮しよう。

自転車の上では王様になっている人はいないだろうか?
久々にサイクリングロードを走ったのだが、土日は特に、自転車乗りや歩行者が道に溢れかえっている。
あの人々の間を、猛スピードですり抜けておられるサイクリストを見かけるのだが、マナー的にあれはいかがなものかと。
”サイクリング”ロードだし、ルール的には間違ってないかもしれないが、明らかに危ないし、実際事故も起きてる。
歩行者がずっとまっすぐ歩くとも限らないし、後ろを確認せずにくるっとUターンする、なんてこともあるし、そうならないと信用するのは非常に危険。
スピードを求めるなら横には車道も通っているし、信号のタイミングを計れば、車列の間を走れる。
車道でも、交通ルールで規制されてない事といって、何でもしていい訳ではない。

鈴鹿ロードは、いろんな脚質の人が走っている。
レースに熱くなってオラオラ行きたくなる気持ちも分かるが、落車や危ない場面に合わない・起こさないためにも、周りのひとたちに気を配らせて、お互いにリスペクトの気持ちを持つこと。

みんなで走る、公共の場なんだということを、しっかり肝に銘じておくこと。

レース中の避けられない落車は、どうにもならない時は、どうにもならない。
それにしても、スキンスーツ1枚で結構な事をしているな〜と、レースの度に思う。

だからこそ、少しでも身を守るための防具は必須。


言わずもがな、ヘルメットは必須である。
5月のツールドコリアで落車した時のヘルメット、uvex race 5


頭部は打つ、というよりも削られるように転がったので、ヘルメットが抉れた。
もし、ヘルメットをしていなければと考えたら、恐ろしい。


手も落車で怪我をしやすい場所だ。
今までにも何枚のグローブに助けられたことか...


今までに何枚のグローブを破ってきたろうか。
これじゃ、手の皮が何枚あっても足りない。

もし落車してしまって、緊急搬送。
即、手術。

...なんてこともある。
5月の韓国での私の様に。
手術費用は高い。

高額療養費制度というものがある。
公的医療保険に申請すると、収入と年齢に応じてひと月の個人負担金の上限が決められて、それを超えた場合には負担してくれて、差額を払い戻してくれるというもの。
あらかじめ申請しておけば、初めから上限額までで会計が済む。
そして、これは2年前まで遡って申請できるので、もし高額な治療費がかかりそうなら申請した方が良い。

とりいそぎ...

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