過去問 問4

前回より

いよいよ最終ステージ、太地半島コースである。

前日の熊野山岳コースとは違ったパンチの効いたアップダウンを、かなりのハイペースで進む展開となる。ルーラーもクライマーもパンチャーもスプリンターも皆んなが苦しむコースだ。
パンクや落車などで遅れるとその起伏の激しさと曲がりくねるコースにより、カーペーサーが思うように使えないので集団復帰がかなり厳しいものになる。

集団スプリントになる事が多いが、逃げ切りや「まさか」という展開になる事も多いステージなので気が抜けない。
昨年は中盤から嘘みたいな激しい豪雨(走ってきたレースの中で間違いなく1番)が降り出して、集団がなくなりバラバラになったのは記憶に新しいところ。

昨年は序盤から逃げに乗っていき、ステージを狙うものであった。


昨年の自分の出力分布はこのようであった。
勝負のポイントとなるのは、太地港を1周してから立ち上がりで一気に駆け上がるKOM。もちろん位置取りで漁港に入るのが集団の後ろであるほどキツくなる。KOMまではだいたい平均400w前後で1'20"〜1'40"程。しかし登り口ではフルスプリントをするので、もがいて脚に乳酸が溜まった状態でいかに踏み続けるか、あるいは更にアタックを掛けられるかが鍵になってくる。この区間前後でいかに脚を削られないか、かなり重要だ。
KOMが終わると集団は伸びきったままアップダウンを経て(ここでもアタックは頻発する)、下りに入る。下りでは集団前方に位置しないと、下りきってからの太地町内でのストップ&ゴーで更に脚を削られていく。集団スプリントになるならば、町内最後のトンネルを抜けるまでには形を整えておきたいところ。
昨年は豪雨によって状況がよく分からない中で、下りと町内を抜ける際にいつの間にか集団がバラバラになっていて後ろに取り残されていた。レースは常に前で展開されている。
個人の力はもちろん、チーム力が非常に重要になってくる。

パワーゾーンの滞留時間は、Z4(13:30)、Z5(13:28)、Z6(17:47)、Z7(11:12)。
2時間半のレースの内、1時間もがいていたことになった。

常にアタックやアップダウンで大きなパワーを出し続けて、加減速やコーナーの多いこのコースでは、FULCRUM RACING ZERO competizioneをお勧めする。
自分はコースプロファイルに関わらず、このホイールの感触が好きでレースで履くことが多い。ダイレクトな踏み心地のこの剛性感は他のホイールには無い感覚だ。
チューブレスタイヤ、クリンチャータイヤ共に履かせることができるので、タイヤの選択肢も広がる。

高剛性のアルミリム、アルミエアロスポーク、ハブはカーボンボディにアルミフランジでCULTベアリングを装着。
カーボンホイール並みの軽量性もあり、欠点が見受けられない。

ツールド熊野も、残すところ1ヶ月を切った。
角口会長から与えられた使命はただひとつ、ツールド熊野の制覇。
ホストチームとして、そして日頃から応援して頂いている方々に、必ずや優勝という形で感謝の気持ちを伝えたい。

さて、早く今週の練習メニューを組み立てなければ。

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